03. 嫉妬 この胸の奥に湧き上がる想いの名を私は知っている。 嫉妬だ。 この炎は簡単には消えない。 あの人を燃やし尽くしても尚消えないかもしれない。 彼の側にいるのが許せない。 恐らくは綺麗な感情ではないわ……こんなの。 嫉妬は度を過ぎると取り返しのつかないことになる。 何故彼は彼女が好きなのだろう。 何故私は彼でなければ駄目なの。 世の中、上手く行かないね。 嫉妬の炎の色は灼熱の赤。 情熱の赤と同じなのだとふと思った。 back